甲状腺の診療

甲状腺の病気

甲状腺ホルモンは全身の代謝をつかさどるホルモンで、ホルモンが過剰に作られる「バセドウ病」や、甲状腺の細胞が壊れて過剰に血中にでてしまう「亜急性甲状腺炎」や「無痛性甲状腺炎」、また慢性的に細胞が疲弊してホルモンが少なくなる「橋本病(慢性甲状腺炎)」などがあります。特に女性の10%から20%の人は自己抗体が陽性で、出産前後の甲状腺機能異常や気がつかないうちに病気になっていることもありますので注意が必要です。

また、不妊治療をお受けになる方など、受精・妊娠・妊娠継続には十分量の甲状腺ホルモンが必要です。産婦人科の先生にもご相談いただきたいと思います。
甲状腺のシコリ(腺腫用結節や濾胞性腫瘍)をお持ちの方は経過観察が必要になることがあり、超音波検査が役に立ちます。

バセドウ病

甲状腺ホルモンがたくさん分泌される病気です。

■症状
甲状腺がはれる、疲れやすい、脈がはやい、手が振るえる、イライラする、眼が出てくる、体重減少、下痢、汗をかく

橋本病

慢性的な炎症のために甲状腺ホルモンが足りなくなる病気です。

■症状
甲状腺がはれる、疲れやすい、寒がりになる、むくみ、無気力、高脂血症、便秘

甲状腺の検査

甲状腺を調べるには超音波検査と血液検査が重要です。
甲状腺の形や大きさ、腫瘍や甲状腺がんがあるかどうかを調べるには超音波検査が一番適しています。
また、血液検査で自分が自己抗体を持っているのか、甲状腺ホルモンの量はバランスがとれているのかを調べることができます。
新都心レディースクリニックではバセドウ病や橋本病のコントロール、手術後の方の経過観察などを行っております。
意外に多い甲状腺の病気。のどの腫れや表のような症状が気になる方は一度チェックされたほうが良いかも知れません。
是非当クリニックをご利用下さい。

よくある質問

甲状腺はどこにあるの?何をしてるの?

甲状腺は「のどぼとけ」の下に蝶が羽を広げたような形をしています。
体の代謝をコントロールする甲状腺ホルモンを分泌しています。
このホルモンの量は脳の下垂体からでる甲状腺刺激ホルモンで調節されています。

免疫の異常?

バセドウ病も橋本病も自己抗体が問題だとされています。
自己抗体とは本来は外敵から身を守るための抗体が自分自身をいじめてしまうのです。
バセドウ病では気がつかないうちに甲状腺を直接刺激する抗体ができてしまい勝手にホルモンをどんどん作ってしまうのです。
橋本病は慢性甲状腺炎とも言われ、自己抗体のために自分の甲状腺を攻撃してしまい、少しずつホルモンを作る細胞が減ってしまいます。
そのため気がつかないうちに表のような症状がでてくるようになります。